日本全国、ミドリムシを探せ! Part.2“みんなで作りあげる研究”という新たな挑戦

この記事は5で読めます

株式会社ユーグレナの提案で設置した、ONE TEAM バトンゾーンで活動中の「微細藻類生産制御技術研究チーム」。

チームリーダーを務める鈴木さんに「みんなのミドリムシプロジェクト(みんみど)」について2回に渡ってお話を伺いました。今回は鈴木さんの「研究に対する熱い思い」をお届けします!

▷1回目の記事はこちらから。

鈴木チームリーダーが解析をする様子

–プロフィール Profile –

鈴木 健吾 SUZUKI Kengo, D.Agr.
理研BZP 微細藻類生産制御技術研究チーム チームリーダー
(株式会社ユーグレナ 執行役員 研究開発担当

前回は、一般の方が研究に関われる「みんみどプロジェクト」についてお聞きしてきました。 
 「皆さんにミドリムシを集めるということを通して「研究する」という体験をしてもらえれば、と思って始めた」とお話されていましたが、もう少し詳しく教えてもらえますか?

「研究」というと自分には関係ないこと、と思われる方も多いかもしれません。

「研究する」ことは「情報を整理して、物事の道筋を立てていく」ことだと私は考えています。これって日常生活でも必要なことだと思いませんか?

この世の中には色んな情報が溢れていて、本当のことを見極めるのがとても難しくなっています。有名な人が言っているから、とそのまま鵜呑みにしてはダメですよね。
きちんと自分で考えて、理解して、検証して、判断する必要がある‥これ、研究のプロセスと似ているんですよね。

―研究することはそのプロセスの繰り返し、ということですか?

はい、研究活動はすぐに結果が出るものではありません。
様々な人が色々なアプローチで新しい知識を積み重ねていく必要があります。そして積み重ねた知識と自分の知識をフル稼働させて、物事を理解していきます。

皆さんにもみんみどで研究の体験をしていただき「研究ってカッコいいことなんだ」と興味をもつきっかけの1つになってもらえたらと願っています。

自然から学ぶことはとても多いです。自然そして自然科学に対する理解を深めることはワクワクするだけではなく、社会の問題を解決することにつながります。

「学問は様々な形で世の中に役に立つ」。これは自身の研究人生を振り返って、そう思います。

鈴木チームリーダーがミドリムシを採取している様子

―鈴木さんのお話を聞いていると、研究や科学というものが少し身近な感じがしてきました。

科学はとても面白く、奥が深い領域だと思います。

私がミドリムシとの出会ったのは小学生の時でした。中学受験の勉強でテキストに出てきて頭で理解していたのが始まりですが、父親から貰った顕微鏡を使って小さな世界を色々覗いていました。理科は全般的に好きでしたが、中でも生物はその関係が分かりにくいところもあって新しいことを知りたい、生き物を使って新しいことを生み出したい、と思ってずっとこの研究の分野で生きてきました。

今は自分が小さかった時よりも誰でも簡単に情報が手に入る時代です。そんな時代だからこそ、自分は情報の発信者になりたいと思っています。

みんみどを通して「研究する」ということを多くの人に体験していただきたいし、「研究」というものが、もっと社会の中で能動的に、自発的に行われるような社会になったら面白いんじゃないかなと思っています。

そしてそこから社会の役に立つような何かが生まれるかもしれないし、そのサポートができたらいいなと思っています。

―日本全国の皆さんの力を借りて研究の輪を広げ、知識を積み重ねていったら壮大な研究になりそうですね!

「セレンディピティ」という言葉を聞いたことがありますか?

これは予想していなかった偶然の幸運・発見といった意味合いなのですが、研究における幸運・発見はただ待っているだけでは何も起こらなくて、その出会いを見逃さないようにする必要があります。

そのためにはまず探求心がないと見過ごしてしまいます。でもそれだけでは足りなくて、新しいものだと判断できる知識やリテラシーが必要です。

幸運・発見に出会うための確率を高めるには活動量を増やすこと、そしていろんな分野の人と話したり、いろんな世界に飛び込んでみることだと思っています。

―鈴木さんの研究に対する原動力は何ですか?

まずはやっぱり好奇心ですね、研究はとてもワクワクします。
そしてその結果を社会に実装することでどう貢献できるか、というところを大事に研究しています。

論理が自分の中でできたとき、仮説を立ててそれを立証できたとき、がとてもワクワクします。そして研究してきたものが社会に実装され、実際にモノができた時はとても嬉しいですね。自分の研究を理解してもらえるきっかけになるかなと思います。

私はこれまでずっとミドリムシの研究をしてきました。「ミドリムシを愛し、ミドリムシに愛された研究者」です。これからもミドリムシと一緒に色々な研究に挑戦していきたいし、このワクワク感をもっと色々な人にも味わってほしい。

だから私はこれからも、ミドリムシを通じて、研究を伝えていきたい、そう思います。

―鈴木さん、ありがとうございました!


今回鈴木さんにお話をお伺いし、みんみどプロジェクトのことだけではなく鈴木さんの研究者としての人となりに触れることができました。
「ミドリムシを愛し、ミドリムシに愛された研究者」の熱い研究への思い、色々なことへの興味がとてもよく伝わってきたのではないかと思います。

これからもみんみどや微細藻類生産制御技術研究チームでの研究にご期待ください!

みんみどに参加したい! どんな研究をしているか知りたい!と思った方は、鈴木さんがチームリーダーを務めるチームのHPTwitterをぜひチェックしてみてください!
Part1の記事で参加募集をしていた「空想ミドリムシ図鑑」も完成しました。こちらもあわせてご覧ください。

タグ一覧

Related articles関連記事

Ranking人気記事トップ5

  1. No.1
    増田チームリーダーの姿2020.10.01

    科学が切り開く新しいワクチン

    パンデミックを防ぐ仕組みを目指して

  2. No.2
    内山チームリーダーが、未来の子供たちに青い空を残そうという思いで臨む研究についてのインタビュー2020.10.19

    未来の子供たちに青い空を

    水素エネルギーが開く未来の可能性

  3. No.3
    鈴木チームリーダーがミドリムシを採取している様子2020.10.30

    日本全国、ミドリムシを探せ! Part.1

    「みんなのミドリムシプロジェクト」ってなに?

  4. No.4
    杉山特別招聘研究員が数式を書いた白板を背に移る姿2021.01.29

    「得意」より「大事」を大切に

    世界に影響を与えた創薬研究

  5. No.5
    植物を見て歩く有本名誉研究員2020.10.01

    安全・安心な食糧を目指して

    世界中に広まって長年使われるSaFE農薬