Introductionはじめに

プログラムディレクター
メッセージ

バトンゾーン研究は、
産業界と理研が連携して
明るい未来社会を創る制度です

理化学研究所
バトンゾーン研究推進プログラム 
プログラムディレクター
松尾 浩道
 理研と企業がバトンゾーンで一体となって目標達成した後も再びバトンゾーンに繋がることを説明した図

「理研は基礎科学の研究所」というイメージが強くて産業とは離れた位置にいるように思われる方もいるかもしれませんが、歴史を紐解くと1917年に理研が設立された目的には「産業の発達に資する為に研究し、その成果の応用を図ることを目的にする」という旨が書かれています。設立当初から現在に至るまで、100年以上もの産業連携の歴史があるという一面も持っているのです。理研は公的な研究機関ですから、その研究成果をもって国民の生活を豊かにする、そして未来社会を明るいものにすることは、我々の重要な使命の一つだと考えています。

「バトンゾーン」は、産業界との交流・協力関係を強化する中で生まれてきた理研独自の考え方で、2000年から徐々に形作られ、現在にも引き継がれています。理研の研究者は理研で、産業界の研究者は企業で、とそれぞれが距離を取って研究を行うのではなく、理研・企業が一体的に研究を行うためのTeamを理研内に設置することで、効率的に研究成果を社会に還元することを目指すのがバトンゾーンです。
リレー競技でバトンを渡すように、理研の持つ幅広い研究成果・知識・経験等を、一定期間共に研究をしながら産業界の研究者に渡すことで、より確実に、そしてスピーディーに研究成果の社会実装が進んでいきます。このようにしてお互いの価値観やバックグランドの違いを乗り越え、それぞれの課題解決に向けて日々研究を推進しています。

バトンゾーン研究推進プログラムの活動は、企業の皆様、社会の皆様のご理解とご協力が不可欠です。SDGsやSociety 5.0等の日本だけでなく世界全体の社会課題解決のために、そして我々の明るい未来社会のために、バトンゾーン研究へのご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。